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昨日は今日を知らない

熱中症で中学一年の男子が死亡 / 部活動中の事故

 

部活のランニング中に死亡のニュース。2010年にも部活活動中に熱中症で倒れて後遺症を負ったとして、損害賠償を求める裁判があり、その判決が今年の5月に出されたばかり。なくならないのですね。

 

 

部活中の中1男子が熱中症で死亡 35分間のランニング後に倒れる 奈良・生駒の市立中

 

奈良県の生駒市立大瀬中は17日、1年の男子生徒(12)がハンドボール部の練習中に熱中症の症状を訴え、病院に搬送されたが死亡したと発表した。

 

  大瀬中によると、ハンド部は16日午前8時半から運動場で練習を開始。約35分間のランニング後、生徒がふらつき、顧問の問いかけにも反応しなくなったた め病院に搬送した。夜になって容態が悪化し、転送先の病院で17日午前2時50分ごろ腎不全で死亡した。熱中症が原因とみられる。

 

 生駒市消防本部によると、16日午前9時の同市内の気温は29・9度だった。

 

 ハンド部は15分に1回のペースで水分補給させていた。高島智春校長は「全部活動の熱中症対策を点検し対応を進める」と話した。

 

 

部活中の中1男子が熱中症で死亡 35分間のランニング後に倒れる 奈良・生駒の市立中 - 産経WEST

 

 

今年の高校野球(甲子園)では熱中症で欠員が出たために没収試合になるというケースも印象的。それに、気候の変化にともなって、熱中症で病院に搬送される人数が年々増えているという報道を見ていると、夏休み中の部活動は安全なのか、心配になってきますね。

 

 

大阪府東大阪市立中学1年だった女性(18)がバドミントン部の部活動中に熱中症になり、後遺障害を負ったのは対策の不備が原因だとして、女性が市に対して5639万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、大阪地裁であった。野田恵司裁判長は、学校が熱中症を防ぐ義務を怠ったと判断し、411万円を支払うよう市に命じた

 

部活中に熱中症で障害、東大阪市に賠償命令 大阪地裁:朝日新聞デジタル

 

 

夏は暑さによる熱中症や脱水症状だけでなく、雷の事故も怖いですよね。2014年に、野球の練習試合で、雨上がりのグランドに雷が落ちてピッチャーだった生徒が死亡。

 

 

 きのう6日午後(2014年8月)、愛知・扶桑町の誠信高校の野球場で、試合中に雷が落ち投手が死亡した。雨で試合を中断し再開したばかりだったが、空は晴れていたという

 

試合中のピッチャーに落雷!高校2年生死亡―盛り上がったマウンド危ない : J-CASTテレビウォッチ

 

 

先日、埼玉県川越市でも野球部の練習試合の最中、何の前触れもなく、晴れているにも関わらず野球場に突然の落雷、1塁を守っていた高校1年生の部員が意識不明の重体というニュースもありました。その後、容体が回復といった報道はまだされていないので、命に別状がないことを祈るばかりです。

 

そもそも、学校の夏休みという夏季休業の制度は、本来は暑さ対策(暑熱回避が目的)のためでもあったそうですよね。朝、夕の涼しい時間帯ではない日中、炎天下の屋外(運動場)や、高温になる室内(体育館)でのスポーツ。体を動かすことは制度趣旨に反しているような感じもしますね。

 

追記:生駒市の小紫雅史市長と中田好昭教育長が市役所のHPにて「市内中学生の熱中症による死亡事案について」という公式コメント・謝罪文を発表(掲載)されたとのこと…

 

 

 

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市内中学生の熱中症による死亡事案について | 生駒市公式ホームページ

 

 

そして、対応として19日まで活動が停止になるようですね。

 

 

追記:8月23日、教育委員会が市の公式サイトで今後の対応を発表…

 

 

 

市内中学生の熱中症による死亡事案における当面の教育委員会の対応について

 

このことにつきまして、次のとおり取組を進めてまいります。

 

1 子どもたちの体調管理を一層進めるため、部活動に入る際には、健康チェックシートによる事前の体調確認を全中学校で実施します。

2 市立保育園、幼稚園、小・中学校に持ち運びが可能な熱中症指標計(熱中症の危険度(暑さ指数)が測定できる湿度・温度計)を速やかに配置します。

3 環境省が作成した「熱中症環境保健マニュアル」に基づき、熱中症を防ぐための対応について、周知徹底します。

4 市教育委員会主催の熱中症予防のための研修を、教職員を対象に8月30日に実施するとともに、各学校においても、引き続き、熱中症予防の取組を進めます。

5 すでに受講済みの教職員も含め、全教職員が普通救命講習を修了できるよう、計画的に受講を推進します。

6 大瀬中学校につきましては、スクールカウンセラーを派遣し、子どもたちの心のケアに当たっております。2学期以降も状況を注視し、継続して必要な派遣を行います。

 

上記以外の取組につきましても継続して検討を行い、二度とこのようなことが起こらないよう、熱中症の予防対策を強化してまいります。

なお、9月から始まる保育園、幼稚園、小・中学校の運動会の練習における熱中症対策についても、必要な措置を講じて、予防に努めてまいります。

ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 

市内中学生の熱中症による死亡事案における当面の教育委員会の対応について | 生駒市公式ホームページ

 

 

 

追記:9月5日、教育委員会は調査報告の結果「不適切だった」との判断をされたようです。

 

 

 

市教委は、大瀬中が26日に出した調査報告書で「ランニング中に水分をとらせなかった」「通常は30分間なのに、5分長く走らせた」指導について不適切と判断したという。

 

市教委も不適切と認め、今月初めに遺族に謝罪したという。

 

部活中の熱中症死亡「不適切指導」 無給水でランニング (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース